【潜入】東京「闇バカラサバイバル」の全貌見た

「ベット、お願いします」「(カードを配りながら)プレイヤー、バンカー、プレイヤー、バンカー・・・」「バンカーウイン」
ディーラーの声、立ち居振る舞いに、古くから西洋貴族の遊びであったバカラが必然的に培ってきた敷居の高さがにじみ出る。ゲームの合間にホール係がオーダーを聞いて回る飲食物・タバコは全てタダだ。
しばらく台の上を眺めていて気づくのはバカラ独特の作法。
例えば、「しぼり」と呼ばれる、配られたカードの開き方。客は伏せられたカードを一気にひっくり返すことはしない。まず、カード上端の左右を指で持ち1センチほどだけめくる。そこに見えるマークの位置によって、望むカードか否か、そのカードの数を「しぼる」のだ。
あるいは、客の多くは「罫線」と呼ばれる紙に各回の勝敗を記入する。タテ8行程度、ヨコ長で縦横の罫線が引かれた用紙に勝敗や出た数を記載してパターンを可視化し、古くから伝えられるバカラ勝利のセオリーとあわせて考えるためのものだという。
しかし、バカラ自体は、どう客が努力しようが、勝負の確率はいずれも等しい「丁半博打」。いかに時間をかけ予想しても、勝負の行方は確率論的には何もかわらない。つまり、そういった作法は、1枚のトランプカードの目に莫大な金額がかかるための「納得」の儀式だといえる。
他のギャンブルと比しても異質な、バカラの持つ伝統と独特の雰囲気が、たとえ一晩に数百万という金をすってもまた通ってくる客をつかんで離さない。
数年前、バドミントンの有力選手が裏カジノに通っていたことが暴かれ騒動となった。その選手は復帰し輝かしい成績をつくっているが、こうした「悪所通い」をする有名人は今も少なくない。
危険と分かっていてもやってしまう。まさしくバカラは麻薬である。

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