恐怖都市伝説「メカまぐろ女」って一体!?
医療目的を隠れ蓑に
スマートフォンがこの10年で急激に浸透したのと同様に、これからの10年で〝誰でも当たり前〟になると考えられているのがトランスヒューマニズムだ。
様々な活用方法があるが、最も知られているのは体内に埋め込んだマイクロチップが身分証明書やクレジットカード、家や車の鍵がわりになる技術だろう。
現在主流とされているのは米粒ふたつ分ほどの大きさのRFIDチップだ。
アメリカでは2004年に医療目的利用の認可が降り、その前後からチップを埋め込む人が急増。
近年では妊娠をコントロールするチップも登場しているほか、脳内に埋め込んだマイクロチップから記憶のバックアップすら可能になると言われるほど急激に進化している。
そんなトランスヒューマニズムに関して恐ろしい話を聞かせてくれたのがAさんだ。
電気生理学と脳機能マッピングを専門にする研究者で、トランスヒューマニズム技術を開発するアメリカのX社にヘッドハンティングされ契約交渉に訪問した際の話だという。
「アメリカの大企業らしく自転車でもないと移動に困るくらい広い敷地で障害者支援目的の技術をメインに開発してました。
日本と違い機能とデザインを両立させてるのが印象的で、歩行支援ロボットなどは素直にかっこいいと思いました。
もう映画の『アイアンマン』の世界ですよ。
開発状況も予想以上に進んでいて脳からの信号を脳内マイクロチップが感知して義手や義足を操作できる段階に入ってます。
おそらく20年以内には四肢を失っても介護なしで生活できるレベルになるはずです。
すでに脳内インプラントに大規模な外科手術は不要ですから多くの人が使い始める日もすぐでしょう。
開発環境も待遇も良くやりがいある仕事と思いましたが、ある人の言葉で実は危険な企業だと気がついたんです」
「ある人」とは日本人女性の技術者Bさん。Aさん同様ヘッドハンティングされ、同じチームで働くことになる先輩だ。
「もう一度冷静に考えて欲しいと。脳がマイクロチップに指令を与え、マイクロチップが脳に指令を与える相互リンクが進むとどうなるか。
視覚や聴覚障害者の補助にはマイクロチップから脳へ映像や音声の信号を送る必要があります。
その技術を応用すれば最終的には人間を意思に反して動かせるようになるでしょう。
ですからハッキング対策や強固なプロテクトも研究していますが、Bさんが言うにはX社の資本はいわゆる武器商人に類する人々。
最終的な技術開発の目的は人間を脳内チップを介して操ることだったんです……」
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