知られざる世界の恐怖系都市伝説5選

【耳長女(ソマリア)】

アフリカ北東部のソマリアには、古くから「子供をさらって食べる女」の伝説が存在する。それによると、森の奥深くには「デグディア」と呼ばれる耳の長い女が棲みついていて、常に耳を地面につけながら、子どもたちの足音を探っている。デグディアに存在を感知されたが最後、どれだけ離れていても猛スピードで迫り、音もなく食べられてしまうというのだ。ソマリアでは、言うことを聞かない子供たちに対し「デグディアが来るよ!」と叱りつけるのが常套句になっているという。

 

【妖牛ローリングカルブ(ジャマイカ)】

ジャマイカには、犯罪者の怨念が寄せ集まって怪物となり、深夜に出歩く人々を襲うという伝承が古くから伝わっている。ローリングカルブと呼ばれるその怪物は、頭部が牛、胴体が馬、前足は人間で、後ろ足はヤギという混成体で、目と鼻から火の玉を放つのだという。

ローリングカルブと出逢ってしまった場合、手に持っているものを地面に勢いよく叩きつけるか、もしくは「コールタールに漬けた鞭」をふりかざすのが有効だという。これは、犯罪者が鞭打ちによって処刑されていたため、鞭そのものや、鞭を思わせる大きな音を恐れると信じられていることに由来する。

 

【消えたホテルの部屋(フランス)】

19世紀末、ヨーロッパ旅行を楽しんでいたイギリス人の母娘がフランス・パリに立ち寄り、とあるホテルに宿泊する。すると、その日の夜に母親の具合が悪くなり、娘は外に薬を買いに出るが、ホテルに戻ってみると母親の姿はなく、それどころか泊まっていた部屋はカーテン、カーペット、壁紙にいたるまでまるごと“別の部屋”に変わっていたのだ。

パニックに陥った娘はホテルの従業員に事情を説明するも、彼らは一様に訝しげな顔をするばかりか、支配人までもが「母娘が宿泊した記録はない」とまで言い出す始末。娘はイギリス大使館へ駆け込み助けを求めるが、ここでも取り合ってもらえず、最終的には「精神に異常をきたしている」と判断され、精神病院へ収容されてしまった。娘はその後も助けを求め続けたが誰にも手を差し伸べられることなく、数年後に自殺してしまったという…

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