【瓜田純士】「タトゥーOKの宿マップ」に議論沸騰
そろそろ刺青の「本当の価値」について考えてみよう
瓜田純士
うりた・じゅんし。1979年、新宿歌舞伎町に生まれる。少年期を不良として過ごし、10代を暴力団に捧げて、獄中に。懲役で物書きに目覚める。著書に『ドブネズミのバラード』等多数。『遺書〜関東連合崩壊の真実とある兄弟の絆〜』がベストセラーとなる。地下格闘技やTHE OUTSIDERにはアウトローのカリスマとして参戦していた
なぜ日本人は刺青が嫌いなのか
これを執筆してる現在、暮れで一年が終わろうとしている。新年一発目の記事に間に合うと良いな。このテーマを俺に語らせたら右に出るものはいないからね。
刺青、タトゥー、入れ墨、彫り物なんでもいい、ともかく、身体に絵柄がある人を、この国の多くの人が嫌がる傾向があるんだけど、正確には、入れ墨やタトゥーが嫌がられてるんじゃなくて、”入れ墨を入れた日本人”が嫌われているような気がする。
ジャスティンビーバーやサッカー選手がタトゥーだらけなのはお構いなしで日本人がそれをやると印象が最悪になるのが、このナショナリズムの特徴だ。
外国人観光客の為に、全国各地の温泉で次々とタトゥーOKの宿が出来たり、以前と比べたら大分寛容になってきてはいる。少し前には、大阪の彫り師が、タトゥーは医療行為にあたるかどうかと言う、国を相手取った裁判で勝訴している。でもテレビに映る芸能人やタレントはタトゥーを隠し、露出する場合はモザイクをかける。これは一説にはスポンサーがうるさいから、スポンサーやテレビ局の企業コンプライアンスに抵触するからなんて言われてるけど、それだけじゃないよ。だってYouTubeや、ネットの番組ではタトゥーが移ってもしっかり広告は入ってたりするんだ。それもテレビについているような大きな企業CMが。
単純にクレームが嫌なんだよ。様々な団体や協会ってのがあって、例えば人権団体とかNPOとか、数えきれないほどの良く分からない団体とがあって、そういう連中が、テレビ局やスポンサー企業にクレームや講義の電話やメールを入れまくるんだよ。無視したところでTwitterなんかに書かれて拡散されてもたまったもんじゃないだろうから、とにかく波風立てることなく、クレームがつきそうな企画や人物は使わないか、モザイク処理するとかでやるすごすのが業界の暗黙、だなんてどこかで聞いたことがあるよ。
そんなのは仕方ないんだよ。元々はヤクザ者の証であり、普通の人はそんなものは彫らないからね。反社会勢力との交友が、とか以前に、やっぱり入れ墨=堅気とは言い難いんだよ。それが最近になって「ファッションだから」は虫がよすぎる。
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