【東京裏カルチャー最前線】話題の“闇イベント”『路上ノ共犯者』潜入

「自分たちのやり方で伝えたい」

個性的なファッションに身を包みステッカーカッティングを実演する、まちだ氏

まちだ氏が友人にあげたステッカーを、その友人がmotoyan氏(CPWオーナー)にプレゼントしたのを機に、3年~4年ほど前に始まったというこのワークショップ。cpwでのワークショップは年に1~2回ほど行っているというが、今回初めてテーマを掲げたイベント名でもある『路上ノ共犯者』にはどんな意味が込められているのだろうか。

「motoyanさんが、ブログや日常会話の中で『路上の共犯者』という言葉をよく使ってたんです。その言葉に対してずっと、ハマるというか、意味深いなって勝手に思ってて」

ドライバーは路上に出ると、誰しもが被害者にも加害者にもなるご時世。実際に、仲間が路上でのトラブルに巻き込まれ、事件になったことがあった。

「事実の一部分のみ切り取られて、悪者にされてしまったんですよね。でも、僕らはメディアの発信したことから判断するしかない。そういうのって怖いなと思ったんです。だから、誰しもが路上の上では共犯関係なんだぞっていう、いつかそういう思いを込めたワークショップをやりたいと思ったのがきっかけです」

そんな悶々とした思いを「言葉ではなく、自分たちのやり方で伝えたい」と、クリエイターならではのアプローチで表現したという。

そもそもまちだ氏がステッカーのカッティングを始めたきっかけは、創刊当時から『実話ナックルズ』の表紙イラストや挿絵を手掛けるイラストレーター、タカミトモトシ氏との出会いだった。

以前は、個人作家の元でモダンジュエリーを制作していたというまちだ氏だが、人生をリセットしようと思ったのを機に、以前からファンだったタカミ氏の作品をモチーフにした、リングの制作やステッカーのカッティングをはじめた。

「まさか遊びではじめたことがこうなるとは…」

そう語りながら、わずか数ミリメートルほどの線と線のつなぎ目を手慣れた動きでカットしていく。こういったせめぎ合いもカッティングの楽しみだ。

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