関西電力「黒い原発マネー問題」広告塔になったタレントとは
東日本大震災以前はたくさんいた「原発推進芸能人」
関西電力20人もの幹部らが福井・高浜町の元助役・森山栄治氏から3億円以上の金品を受け取ってた原発マネーの還流発覚は、昨年に金沢国税局が元助役らの税務調査で発覚したものだった。
ここから力の見せどころなのがマスコミである。
ある全国紙の政治部は現地に記者を複数派遣、「政治家との繋がりを最優先で追っている」という。だが意外なのは芸能マスコミまでも、ここに“参戦”していることなのだ。
問題の森山氏は原発を誘致した「原発天皇」と呼ばれ、その影響力を維持するため、関電が原発関連の工事を発注する際、手数料の名目で現金を渡し、関係者を手なずけていた。そのバックには福井を選挙区とする稲田朋美元防衛相、高木毅元復興相、そして原発再稼働を推進する牽引役の世耕弘成前経産相ら強力な政治家がいたことなどが浮かんできているが、渦中の森山氏が故人であるため、多くの話はこの元助役ひとりを悪者にして全容を隠そうとするものだ。
ただし、直接の雇用だけでも2万人を超える大企業では、取材に殺到する記者らに話を漏らす社員もいる。
ある週刊誌の芸能記者は本来、この手の話は分野外だが、政治記者を差し置いて「数年前まで関電で広報関係を担当していた人物」と接触したという。
「長く情報源として付き合いのあった広告代理店の人から繋がったんですよ。たまたま出身大学が同じだった縁もあって、話に応じてもらえたんですが、原発マネーで潤っていた芸能人の名前のリストがあると言っていた」
2011年の東日本大震災の後、それまでCMやイベントで電力会社の広告塔となっていたタレントらの存在が一気に広まったことがあった。タレントを使って原発賛成派のスピーカーを増やすのが電力会社の日常的なPR事業だったのである。
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