関係記者リレー連載 今週の裏 週刊文春 Vol.2

モモヨ氏(仮名・50代)
某写真誌記者。AKBを今もこよなく愛する。大手事務所とのパイプも太い

小室叩きのふかーい理由

7月5日、文春の名物編集長の新谷学氏が局長に栄転し、40代半ばの若手デスクが新編集長に就任した。まずは新谷氏の「卒業制作」となった最終号(7月12日発売号)のラインナップを見てみよう。
目玉記事は小室哲哉の「介護放棄」と「離婚」を報じたスクープ。言わずもがな、端緒となったのは
「小室哲哉 裏切りのニンニク注射」(1月25日号)だ。同記事は介護中の小室の不倫を暴いたことで世間から猛バッシングを巻き起こした。それから約5ヵ月ーー。「小室第2弾」が今回の記事なのだ。
出色なのは、引退を表明した小室が、この期に及んで「ニンニク注射愛人」と夫婦同然の生活を送っていることを丹念な張り込みで暴いているところ。やはり文春は転んでもタダでは起きないという話だ。新谷氏も「卒業制作」に小室を持ってくるあたり、あのときの世論の逆風がよほど悔しかったのかもしれない。
「小室の記事は2ヵ月以上寝かせた上で最終号に持ってきたらしいですよ」(文春関係者)
凄腕編集長の面目躍如の紙面作りかもしれない。果たして、逆風をはね返すことができたかな。
さて、ふたたび今回の人事。蓋を開けてみたら、新谷氏は新たに新設された週刊文春局長に栄転した。そして、新編集長のK氏は新谷イズムの最大の後継者というべき存在らしい。それもしても「あの会社もどんどん変な肩書が増えていくね」と嘆くのは、とある出版関係者だ。
「実際、新谷さんは編集者として社内外から高い評価を受けすぎて、それに相応しいポストがなくなっちゃったんでしょう。で、苦肉の策で週刊文春を『週刊文春局』に格上げして、みずからが局長に就いた。普段デスクを置くのは編集部のある2階フロアだというし、空気はあまり変わらないとか。雑誌の方向性自体はさほど変わらないんでしょう」
新編集長は「社内でもイケイケで知られる人物」(文春関係者)らしく、「スクープ至上主義はさらに加速するかもしれない」(同前)との評。なんでも、社内の記者たちは「訴訟案件が急増するんじゃないか」って戦々恐々らしい。

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