【関係者リレー連載】
今週の裏「週刊文春」
文春が芸能スクープ、ついに捨てる
ケムさん(年齢非公開)
某民放社会部記者。事件関係にはめっぽう強いが実は芸能ゴシップが大好き
小室叩きで潮目が……
12月26日、文春・新潮の年末特大号がこぞって発売された。
文春の目玉記事は当連載で誰かが予想していた通り、貴乃花の6ページに及ぶ独占インタビュー。実の息子である花田優一に対して「花田家を名乗る資格はない!」と一刀両断しているわけだけど、元嫁はおろか、実の息子に対しても返す刀で攻撃しちゃうというあたりは貴乃花のアスペルガー的な性格がジンジンと伝わってきて、これはもうマニア垂涎の良記事だ。
それに対して、左トップは木村拓哉と工藤静香と物語。あのキムタクが木村家の「家族ライン」から排除され、孤立無援状態の中、静香はスポーツ紙に娘の芸能デビューを売り込んでいたという内容だ。「これって聞いたことある物語だな」と思ったら貴乃花と元妻・河野景子の夫婦物語と同じじゃないですか。
ある文春関係者の証言。
「最近、あまりスクープが重視されていないんですよ。特に、今年秋以降は人物研究のページに力を入れていて、まるで女性週刊誌みたい。これは全部編集長の方針なのですが、数ヵ月前に掲載した西城秀樹の特集が売れたみたいで、何のネタがなくても人物を深掘りするということが多くなったわけです。日本が誇るアダムスファミリー、花田家なんて格好の材料です」
たしかに、最近そんな記事が多い。スクープを捨てたら文春が文春ではなくなるけれど、最近思うのは「読者は芸能スクープを求めていないのかもしれない」ということ。潮目が変わったのは、やはり小室哲哉の不倫ネタ。それにより小室は記者会見を開き、引退を宣言したわけだけど、これによって文春は「小室の才能を潰した! どうしてくれるんだ!」と世間の皆さんから大バッシングを浴びたのは記憶に新しい。
そのとき負傷した傷がかさぶたになりつつある今、”いい仕事”をしたのは、今回の年末合併号で掲載されたハレンチ大臣こと福井照・元内閣府特命担当大臣の「豪華クルーズ不倫」。なんでも、ハレンチ大臣は愛人である美人外務官僚と2泊3日で100万円以上する豪華客船で不倫旅行をしたという。
この記事に対し、世間は拍手喝采。どうやら世間の常識に照らし合わせると、小室の不倫はセーフで、大臣の不倫はアウトらしい。だったら、もう文春は芸能人のスクープなんてやらずに、政治家だけ追っていればどうなのだろうか。
そして、福井センセイ。もう潔く政界引退して、週刊現代の「死ぬまでセックス」特集に実名で登場するしかないだろ。
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