関係者リレー 今週の裏「週刊文春」Vol.15吉澤ひき逃げ動画で棚ぼた逃す

【関係者リレー連載】今週の裏「週刊文春」吉澤ひき逃げ動画で棚ぼた逃す

カナイさん(40代)
スナイパーと呼ばれるカメラマン。狙った獲物はどんなことをしても逃さない。アイドル好き

フライデーは数百万の利益?

最近、週刊新潮の発売日が通常の木曜日から1日前倒しの水曜日になるという、いわゆる変速進行の週が多い。意図的に同じ発売日の文春と差別化を図り、読者を食い合うのを避ける狙いがあるようだが、その効果は乏しく、両誌の売上は芳しくないという。文春は「紙では売れない」とばかりに「週刊文春デジタル」に力を入れ、ワイドショーから1動画10万円近い放送料を搾取。課金ビジネスに勤しんでいる。
もっとも、文春デジタル編集部は週刊文春局の一部署に過ぎないが、文春ナンバー2の元統括副編集長がトップの椅子に座り、独立採算制を強いている。そのデジタル編集部が一番頼りにしているのが、日々「文春リークス」というタレコミサイトを通じて流れ込んでくる情報提供の嵐だ。
「編集部員は日々タレコミをチェックし、売れる動画はないか、目を皿のようにしてネタを探しています」(文春関係者)
他社がその動きに追随するのは時間の問題だった。週刊新潮はもちろん、フライデーすらテレビに映像を売りつける同様の商売を始めた。週刊誌は、もはや自力でスクープ映像を入手することを諦めたワイドショーを相手に商いをしているのだ。もうなりふりなんて構ってられないというわけだ。
そして、つい先日のこと。動画部門において文春の後塵を拝するフライデーがあるスクープ映像をぶっ放し、先陣の文春関係者は地団駄を踏んでいるとか。
「吉澤ひとみの事故映像ですよ」
と話すのは、講談社関係者。
「実はあの動画、タレコミなんですよ。そのネタ元は最初、文春に電話したらしい。でも、『お金目的ならば結構です』と断られて、結局うちに流してきたんですよ。(情報提供者には)10万円ちょっとの謝礼を支払ったらしいですけど、あの動画で編集部は500〜600万円ほど儲かった。ほとんど全部のテレビ局の全ニュース番組が買ってくれましたら。棚からぼた餅ですわ」
10万円の謝礼金がウン百万円の利益を生んだのだ。それに対して、文春は「カッコつけてないで謝礼さえ支払っておけば……」と涙を飲んだという。

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