現役闇金オーナーの告白 一番いいカモになるのはこんな客

どうらやまだまだ闇金は終わっていないようだ

闇金オーナーの告白「カモになるのはこんな客」

恐ろしいイメージは皆無だが…

東京・某繁華街の一角に建つ瀟洒なマンションの5階。
指定された部屋のドアには店名プレートなどは一切ない。チャイムを押してドアを開けると、ピンクのトレーナーにチノパンというラフな格好をした40歳くらいの男性が顔を出した。「どうも、どうも」とやけに気さくに話しかけてくる。
「●●●の紹介だよね」
ちなみに●●●とは取材で知り合ったキャバクラの黒服だ。
カネの用途、勤務先、家族構成などを聞かれるが、メモするわけでもなく、その間わずか五分。
「うちは広告は一切出してない。全部、紹介。紹介なら、全然OK。ただ、最初は十万からだ」
話をしただけで、あっさりと融資が認められる。
ーー免許証とかいいんですか?
「じゃあ、一応見せて。…OK。まあ、最悪、●●●に払ってもらうから」
柔和な笑顔を崩さないが、眼鏡の奥の細い目が一瞬冷たく光った。そして、借用書にサインとなったが、これが単なる便箋だ。
「前は、都金協製の正式な契約書に書いてもらってたが、どうせ裁判になっても、ヤミ金の俺たちは負けちゃうから何でもいいんだ」
ちなみに利息は先引き渡しの月三割。つまり十万円なら先に三万円を引いて、実際に受け取る金額は七万円だ。
「じゃ、一ヵ月後、よろしく」
かつての恐ろしいヤミ金というイメージは皆無。何か拍子抜けして、部屋を後にした。
* *
後日、別のヤミ金業者に匿名を条件に最近のヤミ金事情について話を聞いた。
平成十五年より施行されたヤミ金対策法、さらには近年の暴力団排除の気運などにより、かつて猛威を振るった「ヤミ金」も風前の灯ーーそんな話が”定説”のように言われるようになったが、今も金融業を営む男はこれを一笑に付す。
「たしかに業界全体の規模は縮小した。しかし”ヤミ金は終わった”なんて報道は、警察のキャンペーンに乗っかったマスコミの”捏造”だ。以前のように”こらぁ、てめえ、殺すぞ”的なやり方をしたら一発終了だが」

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