関西電力「黒い原発マネー問題」 広告塔タレントいた

責任の所在を巧妙に隠している

「それだけならタレント側もオファーに応じて広告塔になっていたというだけだと思うんですが、驚いたのは、この話にはさらにウラがあって、出演料だけじゃなく、制作協力という扱いで出演料の3倍以上の額を受け取っていた連中がいたというんです。当然、それだけの働きをしていたことになるんですが、こうなるとタレントも原発マネーに汚れた共犯者みたいなものでしょう?」

取材中とあって記者からは、具体的なタレントの名を明かしてもらえなかったが、リストには報道番組の司会者やコメンテーターなどが出演番組と併記され、報酬額まで書かれていたという。

こうしたいわゆる「裏金」ではなくても、原発PRに参加していたタレントは数多く存在する。

過去、日本テレビの「ザ・ワイド」で司会をやっていた草野仁は震災前も後も東京電力に起用されていた代表格。「知れば知るほど、エネルギー源として原子力に勝るものは今のところないと考えるようになりました」などと意見発信していたが、同様に原発が大問題化した震災後、ネット上では、中部電力や関西電力も含め、北村晴男弁護士や勝間和代、薬丸裕英、星野仙一、浅草キッド、ビートたけし、荻野アンナ、岡江久美子、堺屋太一、三宅久之、茂木健一郎、石原良純、長嶋一茂、中西哲生、大宮エリら、原発PRに加担していた番組コメンテーターらが批判されていた。

「テレビだけでなく雑誌レベルのPR記事に登場したのも入れたら、その数はかなりになるんですが、今回は関電からの黒い原発マネーをもらっていた名前が分かってきてます。ただ、証拠資料について関電に問い合わせをしたんですが、『広告代理店側が出してきたもので、関電が作ったものではない』と否定されました。こういうこともあろうかと、巧妙に責任の所在をズラしていた感じですね」

ただ、原発マネーへの追及がこのまま進めば、いずれ芸能界に飛び火する可能性が強まる。

関電のPR広告に関わった広告代理店の中には、なぜか芸能プロと密接な関係にあった業者もあり、「追えば追うほど変な話が出てくるかも」と記者。後ろめたい芸能界の人間は今ごろ、必死に言い訳を考えているのだろう。(片岡亮/NEWSIDER)

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