【リベンジ】村田諒太再戦 「2億円の八百長交渉」ガセ情報

劇的勝利(公式プロフィールより)

【リベンジ】村田諒太再戦
「2億円の八百長交渉」ガセ情報流したのは誰だ

試合前に囁かれた「噛ませ犬」説

村田諒太が劇的なリベンジを果たした。

12日、エディオンアリーナ大阪で、昨年にベルトを奪われたWBA世界ミドル級王者・ロブ・ブラントと再戦し、2ラウンドでTKO勝ち。これまでとは見違える怒涛の連打でダウンを奪うと、スタミナ無視の猛ラッシュでレフェリーのストップを勝ち取った。不利予想を覆す劇的勝利はファンもメディアも大絶賛の快挙だったが、実はこの試合前、「ブラントが大金で八百長を引き受けたのではないか」という怪情報が流れる一幕もあった。

「ブラントのファイトマネーは破格の2億円。母国アメリカではその10分の1もらえるかもわからない無名チャンプなのに、これだけ出すのは怪しい」

ビッグファイトに水を差す無駄話ゆえ、声を大にする者はいなかったが、そんな話が関係者間に流れ、「真偽はどうなの?」と筆者に聞いてくる業界人もいたほどだった。

ブラントがどれだけ日本で無名かということは、たとえば「ウィキペディア」を見ればすぐに分かる。日本語版はトレーナーの名前と、村田との1勝1敗を記した3行だけ。英語版には逆に村田戦以前の経歴が載っているが、アマ受賞歴と最近に米・ESPNで放送された試合の評価程度。熱心なボクシングファンでもその名を知る人はほとんどなく、長く名のある選手と戦ったこともなかった。唯一、村田と戦う1年前の17年10月にドイツでの賞金トーナメントに出て元世界王者と戦ったのが大物との遭遇だが、これは大差の判定負け。その後、12勝11敗の相手に勝っただけなのに、なぜかランキング2位となっていて、村田と戦ったときは「高級噛ませ犬」とまで呼ばれていた。

もっと言えば、村田と争ったWBA王座は世界タイトルの中でも価値が低い、通称「2番目ベルト」。WBAは本来のチャンピオンを「スーパーチャンピオン」に認定、王者を2人作って、それぞれ防衛戦をやらせてタイトル認定料を荒稼ぎする愚行が世界中のファンから批判を浴びている。村田がこれを持っていても、業界では誰も世界トップのタイトルとは思っていない。

コメントをどうぞ 1 件のタレコミ

  • Leave a Reply

    Your email address will not be published.