【闇】川崎殺傷事件
被疑者の小学校時代の「奇妙なあだ名」
その名前は卒業文集にかかれていた
「生まれ変わるとしたら大金持ち。行きたい国はオーストラリア。将来の夢は動物園の飼育係」
小学校の卒業文集にこう綴ったのは、川崎無差別殺傷事件の被疑者、岩崎隆一(51)だ。
事件が起こったのは5月28日午前7時40分頃。川崎市多摩区の路上でスクールバスを待つカリタス小学校の児童らを、包丁を持った岩崎が襲撃した。女児(11)と別の児童の保護者(39)が死亡し、18人が重軽傷を負った。岩崎は犯行後、自らの首を切り、自殺した。不明な動機を解明すべく、現場周辺では現在も捜査員の聴き取りが進められている。
「岩崎は80代の叔父夫婦と3人暮らし。食事や金銭的な援助を受けつつも、会話をせず、顔もあわせない絶縁生活を送っていました。叔父夫婦が最後にみたのは今年1月です」(捜査関係者)
岩崎の自室からはノート、漫画、複数の雑誌、包丁の箱が押収された。
「ノートにはページ一面に『正』の字や、『ドッジボールのドッジはどっちだ?』などダジャレのような文章が残されています。雑誌には海外の殺人事件特集が載っていました。パソコンや携帯電話は持っていなかった」(同上)
屈折した家庭環境も明らかになった。
「幼い頃に両親が離婚したため、叔父と叔母に引き取られた。当時同居していたふたりのいとこはカリタス小に通っていたようだが、岩崎は公立小の卒業」(同上)
学校でも影のあるエピソードが多かったという。
「小学校と中学校の同級生は『怒りやすい性格。校内では同級生にからかわれていました。しょっちゅう暴れるから、教師の指導を受けていました』と証言しています。みな、中学卒業後の進学先や生活は知らないのです」(警察担当記者)
卒業文集にはこんな文言がある。
「複数のクラスメイトが互いを紹介するコーナーに『へっこきとよばれています(中略)へっこきとよばれて、なんともないのかしら』『先生におこられているときが多いです』『けんかも……好きなのかな?』と記されています」(同上)
鬱屈した感情はいったいどこからうまれたのか。まだまだ情報が足りない。(狩野玖太)
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