ロブスターに大麻を吸わせると美味くなる?米国が生んだ“斬新な調理法”
温厚な性格に
米国・メイン州にあるロブスター料理の名店が「調理される際の苦しみを少しでも和らげてやる」ため、一部のロブスターに大麻を吸引させるというアイデアを打ち出した。
CBSなどの報道によると、レストラン「シャーロッツ・レジェンダリー・ロブスター・パウンド」のオーナー、シャーロット・ギルさんは、ロブスター料理店を経営する一方で「逃げ場のないロブスターたちの運命」に胸を痛めていたという。そこである日、ロスコーと名づけられていた1匹のロブスターにある“実験”を施すことにした。
ロスコーは小さな箱の中に入れられた。そこにはロスコーの全身が浸かる程度の水が張られており、箱の下部からは水中にたえず煙が送り込まれていた。そう、大麻の煙である。ロスコーは、みるみるうちにお目々がレッドロブスターと化した。なお、メイン州で大麻は合法である。
初めての大麻に価値観を揺さぶられたのか、ロスコーは元の水槽に戻された後も、他のロブスターたちと比べかなり温厚な性格になったという。さらに、実験への功績が認められ、後に海へと帰されたそうだ。
こうして“実験”は成功に終わり、レストランでは現在、客がロブスターをハイにするかどうか選ぶことができる。「命をいただくのだから、私たちもできる限り人道的な方法でやるべき」とはオーナーのギルさんの言葉だ。
なお、ギルさんはロブスターの調理・販売免許にくわえ、医療用大麻に関する資格も取得しており、自ら大麻を栽培しているという。ロブスターと大麻を一元管理することにより、両方の品質を保つことができるというわけだ。
「死の苦痛をやわらげることは、動物を幸福にします。そして、幸福なロブスターの肉は格別に美味しい」「肉そのものに起こる変化も奇跡的です。食べれば食べるほど力がわいてくるんです」と力説するギルさん。だが「肉を食べることでハイになるわけではない」とも釘をさす。
ロブスターの苦痛をやわらげる試みは他の国でも行われており、スイスでは今年に入って「ロブスターを生きたまま茹でる」ことを禁じている。レストランも、来年度までにすべてのロブスターをハイにする方針だが、料理の提供方法などはこれまでと変わらないという。(ゼロ次郎)
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