金正恩。なぜ拘束したのか
【怪】北朝鮮に拘束されたクリエーターの妻が謎の死「原因は過熱報道」か
スパイと疑われ？
「映像をインターネットに配信して収入を得ていた」
先月30日、北朝鮮を訪問中に一時拘束されていた滋賀県出身の映像クリエーター・杉本倫孝さん（39）は、外務省の事情聴取に対し、こう説明したという。
「杉本さんは北朝鮮への渡航歴が複数回あり、今回も中国を拠点とする旅行会社が企画したツアーに参加。北京経由で平壌入りし、同月１０日に北朝鮮西部・南浦（ナムポ）で拘束されたとみられています」（社会部記者）
拘束中はスパイ活動を疑われた、現地当局の調査を受けたようだ。国外追放処分となり、開放されたのは約２週間後のこと。同月２８日夜に平壌を出発し、北京経由で日本に帰国した。
「当初、報道各社は公安調査庁や警視庁公安部のＳ（協力者）ではないかと疑い、裏取り取材を行いましたが、政治的意図のないクリエーターだったことが判明。帰国の途中、テレビ局の記者が直撃取材をしましたが、彼は終始無言を貫き、その態度がネット上で『ふてぶてしい』と批判されました」（同前）
だが、この騒動には不幸な結末が待っていた。杉本さんの妻が謎の死を遂げたというのだ。
「９月上旬、綾瀬署で検視が行われました。妻は、夫の北朝鮮渡航に関しての世間の批判に悩んでいたとも伝えられていました。SNSや掲示板では、今でも『記者会見を開かないのか』という批判の他、スパイ疑惑、容姿や出自に関する誹謗中傷が繰り返し投稿されていますが、彼女はその渦中で相当苦しんだのでは」（捜査関係者）
警視庁には厳重な箝口令が敷かれたというが、一部の記者クラブメディアには情報が漏れていたという。
「センシティブな事案。もし杉本さんが公安部の協力者であり、それを妻が苦にしていたというのなら報じる意義がありますが……おそらくそうではない」（前出・社会部記者）
加熱する報道が、あまりに重い結末を生んだのだ。（狩野玖太）
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