綾瀬コンクリ事件発生当時の江東区若洲の埋め立て地。ここが死体遺棄現場になった
【追跡】「綾瀬コンクリ殺人事件」元犯人が殺人未遂で逮捕されるまで
堕ち続ける「4人の元少年犯」
「後5mmずれていたら死んでいただろう」
ある捜査関係者がそう胸を撫で下ろす。8月19日、埼玉県川口市で、32才男性の首を刃渡り8cmの折り畳み式ナイフで刺したとして、ひとりの屈強な男が殺人未遂容疑で逮捕された。首を刺した人物の名は、湊伸治(45)。なんと30年前の悲惨な事件として世間を賑わせた「女子高生コンクリ殺人」の元少年だったのだ。
社会部記者が当時を振り返って言う。
「被害少女は約40日間の監禁生活の過程で、筆舌に尽くしがたい残虐行為の数々を受けていました。監禁後、少年らは少女の着衣をはぎ取って輪姦。たばこやシンナーを無理やり吸わせ、抵抗すると、罰として陰毛をカミソリで剃り、さまざまな異物を性器に押し込んだということが分かっています」
それから30年。湊容疑者は、普段はどんな生活を送っていたのであろうか。
「出所してからは地元を離れ、埼玉県内に移り住み、解体業などを転々としていたそう。しかも、湊は自分がコンクリ事件の犯人だということを周囲に隠そうとせず、『俺の過去知りたい?』と自慢していたそうです」(週刊誌記者)
今回、湊容疑者はどのような残虐な行動に出たのか。前出・社会部記者の解説。
「首を刺すキッカケとなったのは、駐車トラブルでした。埼玉県川口市内のアパート前の駐車場に被害男性が車を停めたところ、別の駐車スペースの車の中にいた湊容疑者が、被害男性の方へ寄ってきて因縁をつけたのです」
その後、湊容疑者は被害男性を4、5発ほど殴打。被害男性の後輩が止めに入るも、湊容疑者がズボンから取り出した警棒を振り回したという。
「被害男性が車に乗り込み、発車しようとすると、湊容疑者がふたたび運転席めがけて飛びかかってきたといます。手にはナイフ。一瞬の隙をつかれ、(被害男性は)首の後を刺されてしまった。湊容疑者の逮捕により、綾瀬コンクリ事件の犯行メンバー4人のうち3人がふたたび罪を犯して逮捕される事態になりました」(同前)
主犯格のAは出所後、パチンコ必勝法などの詐欺サイトを立ち上げ、詐欺容疑で逮捕(不起訴処分)。同じく主犯格のBは暴力団員となり、知人男性を監禁した容疑で逮捕されている。残りのメンバーであるCは出所後、精神的な病を患い、家に籠もりっきりという。
「刑務所内でも、結局『綾瀬コンクリの男』ということはバレてしまう。『ピンク』(性犯罪者)は留置場や拘置所でもいじめの対象。Bだって例外じゃなかった。さんざん中ではヤクザにシゴかれたと聞いている」(暴力団関係者)
事件は30年経っても暗い影を落としている。(一条一樹)
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