「私がみた犯罪現場のすべて」Part2

誰でも騙される可能性はある

最後に、詐欺から自分や自分の大切な人を守る対策についてお伝えしたい事があります。
先程も書いたように詐欺には多くの種類があります。手口も日々新しくなり、少し内容が変わるだけで全然違う物になる為、全てを把握し対策する事は難しいでしょう。ですが対策する事は出来ます。
まず、最初に理解してほしいのは『誰でも騙される可能性がある』という事です。警視庁の調べでは、被害者の6割以上の方が「自分は騙されないと思っていた」と答えているそうです。メディアがどれだけ注意喚起してもこれだけ被害が出ている事からも、自分は大丈夫と思っている事が危険な状態だと理解する事が重要です。
また、先程も書いたように、詐欺の種類によっては高齢者だけで無く若者も狙われているので注意が必要です。個人情報に関しても、今の時代ではどれだけ気を付けても漏れていると考えていた方が良いでしょう。
そして、一番大切な事は『知らない電話番号はすぐに出ずにまず調べる』、出てしまっても『何か一つでも不可解な点があれば一度切って誰かに相談する』事です。
今の時代、個人が知らない固定電話の番号でかけてくることはごく希でしょう。着電では無く手紙やメール等だったら調べるのも簡単でしょう。
携帯からの電話や、調べる事が出来ない高齢者の方はつい電話に出てしまうかもしれません。その場合は冷静に話を聞いて下さい。自分は騙されているかも、と思えば必ず冷静でいられます。
詐欺師は必ず不安をあおり冷静さを失わせ、打開策を提示し自分が良き相談者になり変わろうとします。この時の詐欺師はとても優しく頼りがいがあるように思えるでしょう。アナタが誰かに相談しようとすれば、詐欺師はあらゆる言葉を駆使して止めてきます。冷静な第三者が聞くとすぐに詐欺だとバレてしまうからです。
私の経験上でも、誰かに相談された上で成功したケースはほとんどありません。
詐欺対策の最後の砦は『周囲の目』なのです。