今週の裏文春vol.29 こわーい「打ち抜き差しかえ」

【関係者リレー連載】
今週の裏「週刊文春」
こわーい「打ち抜き差しかえ」

ヨン様(年齢非公開)
売れない地下芸人として活動後、週刊誌記者に転身。日々芸能ゲス情報を収集する傍ら、息抜きとしてAV女優専門の風俗店に通い詰める日々

ボツにされた記事多数

文春さん、最近度肝を抜くスクープがないじゃないの。今週発売号の右トップは、小室圭と眞子さまの結婚騒動の速報か。
小室が母親の金銭トラブルに対する釈明文書を公表したのが火曜日ということは、文春の校了日にそのビッグニュースがメディアを席巻し、文春はわずか3~4時間ほどで5ページの特集記事を仕上げたことになる。
これは、リアルにスゲー。常日頃からネタ元と蜜に連絡を取り合っているからこそ、電話一本でソッコー取材できてしまうんだろうな。もっとも、校了日にデカいネタが舞い込んできてページが変更されることを「打ち抜き差し替え」というらしいんだけど、文春に限ってはしょっちゅうあるらしい。
現場の記者からすれば「勘弁してくれよ」ということでしょ、これは。
思い起こせば、カルロス・ゴーンが逮捕されたのだって火曜日(校了日)だった。その2日後の木曜日には「ゴーン逮捕 リタ元夫人が告白」という右トップの記事がガッツリ掲載されていたから恐れ入る。このスピード感、他の週刊誌は太刀打ちできないだろうな。
打ち抜き差し替えになるということは、何かの原稿が飛ぶということを意味するわけで。そんなとき、真っ先にターゲットにされるのは時事ネタではない医療モノ、高齢者モノなんだって。
担当記者からすれば「なんで俺の原稿がいつも犠牲になるのよ」って気持ちだろう。犠牲と言えば、文春の記者にはローテーション休暇といって、40人ほどいる記者が毎週交代で数人ずつ3日間の休みを取れるシステムがあるらしいんだけど、最近タレコミが多すぎて、その処理に追われて全然休めないらしい。
「自己犠牲の精神がないとやっていけない。ローテ休暇なんて形だけで、溜まりに溜まったタレコミの処理で忙殺されて、ほとんど休めた試しがない。スクープを狙う特集班は基本的に水曜休みだけど、木曜朝にネタを5本出さないといけないから休んでいる場合じゃないし。たぶん、普通の精神の奴だったら心を病んで死んでると思う」(文春関係者)
こんなブラック企業ないって。文春さん、ユニクロを叩いてる場合じゃないぞ。

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