【関係者リレー連載】今週の裏「週刊文春」 エース記者引退でスクープ激減か
ゆーちゃんさん(30代)
大手芸能事務所関係者。レコード会社に太いパイプを持つ「若手のホープ」
50歳でクビ
文春関係者から焦った様子で電話がかかってきたのは、つい先日のこと。
「うちの編集部でベテラン記者が相次いで辞めちゃうんだってよ。若手記者を探してるんだけど、優秀な人材とか知らない? 30代の即戦力だったら高給で雇うし、たくさん経費も使わせるし」
なんでも、天下の文春が人材難に喘いでいるんだって。よく知られている話だけれど、文春のいわゆる特派員記者は、例外なく年契約。年一度、契約更改の会議が行われ、記者と編集局長がギャラの交渉をするんだって。まるでプロ野球選手みたいなシステムだけど、スポーツ選手と違うのは年齢制限があるということだ。
「うちの記者は50歳定年制なの。どんなに実績を残しても50歳で離れなくてはいけないわけ。そのクラスになっちゃうと編集長より年上だし、何かと扱いづらいということなんだ」(前出・文春関係者)
ここ2年間で定年を迎える文春記者は、5人以上なんだとか。エース級がゴソッと辞めてしまうわけで、編集幹部たちは「人材不足が深刻すぎる。誌面が作れなくなる」と真っ青になっているって。だったら定年なんて撤廃すればいいのに(笑)。
ちょっと話は逸れるけど、文春を辞めた人はどこに行くのか。たとえば、いま業界では文春を近々引退するという、あるベテラン記者の進路をめぐって情報戦が繰り広げられている。要するに、水面下で各出版社による争奪戦が行われているらしいのだ。こんなご時世でも元文春記者は売り手市場。そのベテラン記者は裏社会に精通し、数々のスクープをモノにしてきた超敏腕ということで、ある写真週刊誌は1本(1千万円)を提示したとか、していないとか……。
「文春卒業後の進路については、ひとつ特異なケースがあったね」と解説するのは週刊誌事情に詳しい編集者だ。数年前、ある記者がライバル誌の週刊新潮に匿名記事を掲載し、それが編集長にバレてクビになるという事件があったという。
「その後、彼の行方は杳として知れなかったが、つい先日のあるの記者会見を見て、びっくり仰天。なぜって、会見の当事者と一緒に深刻顔で記者会見の席に並んでいたのは、あの男だったんだから。彼はマスコミ対応の仕事をしていたのよ(笑)」
人生いろいろ、文春記者もいろいろだな。
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