バチバチの飛車角トリプル・タイトルマッチ&フェザー級トーナメント決勝!
実力者たちの殴り合い
真夏の暑さの影響か、いや不良たちの殺気のせいなのか。7月29日、新木場1stリングは熱狂に包まれていた。
地下格闘技が芽生えた初期から活動し、東京を代表する地格闘技イベント「路地裏喧嘩劇場 飛車角」がこの日開催された。コロナの行動制限が解けた今夏、客席は選手たちの応援団で埋まり「●●くん、殺っちゃって!」といかつい声援が飛ぶ。
全16試合の白熱の闘い。13試合目に行われた注目のフェザー級トーナメントの決勝。勝ち上がってきた星野孝允(APACHI)と政太郎(和魂 武将)が激突。共に実力者同士、小気味よい打撃勝負となったが、最後はコーナーに追い込んだ星野がラッシュをかますと、政太郎のセコンドがタオルを投入し勝負あり。
バンタム級タイトルマッチに登場したのはチャンピオンのTSUKASA(TeamAG)と挑戦者、美濃佑磨(comrade)。落ち着き払った試合展開で余裕を見せるTSUKASAに対し、ハイキックで一発K.Oを狙いにいく美濃。互いに決め手を欠いたまま試合は2ラウンド目に。一瞬の隙を付いたのは挑戦者・美濃の方だった。一発いい打撃が入り膝から崩れたTSUKASAにパウンド状態でパンチを連打するとレフェリーの手が上がって勝負あり! 新チャンピオンの誕生となった。
ウェルター級の重量級対決はチャンピオン輝也(LET IT BE)と舘野コング(TEAM零)のゴツゴツとした無骨な闘いが展開。お互い体力を削りあうようなパンチとキックの応酬。しかし体力も気力も充実する2人は互いに譲らず、マットに倒れることはついに無かった。規定の2ラウンドでは勝負がつかず、試合は3ラウンドに突入。汗と血が流れ落ち、根性だけで立っているだけの両者はゴングの鳴る最後の最後までしばき合った。運命の判定。レフェリーが腕を上げたのは、ベテラン地下格ファイター、舘野コングだった。勝敗を決した差はおそらくほんのわずか。敗れはしたが熱い闘いをみせた輝也にも万雷の拍手がおくられた。
そしていよいよメインマッチ。飛車角ライト級タイトルマッチで対決するのは、飛車角のこのタイトルを長く守ってきたTeam AGのマモルと、イケイケな王子喧嘩會の千春。リング上で動き回る2人だが、千春はマモルのことをおちょくるようなポーズをとり挑発。流石に感情的になることはないマモルだが、気合がさらに増したのか飛びかかるようにパンチを浴びせていく。しかしこの日、マモルの動きにはいつにない硬さが。パンチを見切り、カウンターを浴びせたり、上に乗りパウンドをくらわすなど千春の試合運びの方が一歩上回っていた。2ラウンドが終了し、判定で千春の勝利!舌を出し、新たなチャンピオンとなった自身を祝福した。
次回は年末開催を予定している「路地裏喧嘩劇場 飛車角」。新たなチャンピオンたちを中心に、不良たちの闘いはさらに熱を帯びていくことだろう。注目せよ!
Leave a Reply