【激裏】村田諒太 現役続行で囁かれる「10億円プロジェクト」

【激裏】村田諒太
現役続行で囁かれる「10億円プロジェクト」

パッキャオとの対戦も

プロボクシング界がフジテレビや電通と組んだ億単位の“皮算用”が崩れたが、早くも復活プランが囁かれている。
10月にラスベガスでのWBA世界ミドル級タイトルマッチで、ロンドン五輪金メダリストの村田諒太が世界王座から陥落。当初はこれに勝てば大物選手ゲンナジー・ゴロフキンと、来年5月に東京ドーム興行で対戦する大きな計画があった。村田の試合をプロデビュー以来中継してきたフジテレビと、出演CMなどタイアップ仕事を担ってきた広告代理店の電通が長く温めてきたプロジェクトだった。
「ボクシングの世界戦は通常、テレビ局から数千万円の放映権料が出て、4千人ぐらい入る試合会場で、リングに企業名が入る興行スポンサーがいくらか付く程度の規模。でも、村田の試合は昨年、平均視聴率20%越えを果たす大ヒットとなっているから話が違った。
番組の放映権料はケタ違いだし、もし東京ドームで4万人を入れれば、チケット単価を平均2万円で8億円の収益。グッズ売りやスポンサーを加味すれば、対戦相手の高いファイトマネーを差し引いても10憶円規模のビッグビジネスになった」(フジテレビ関係者)
ふたを開けてみるまで成果が見えにくい興行ビジネスの中で、テレビもプロモーターも広告代理店も3者揃って「大勝」が確定する興行というのは珍しい話だけに、業界ではマスコミも含めこれを後押し。“村田へのネガティブな話”は一切タブーとする空気もあり、試合で苦戦してもメディアは見て見ぬ振り。
獲得したタイトル自体もWBAが同じ階級にチャンピオンを量産して実質“2番目の王座”なのに、中継や報道ではそこにほとんど言及されなかった。もちろん、欧米人の体格に合わせたミドル級は競争率の最も高い激戦区であるから、村田の活躍は大きな価値があるのだが、今年4月の初防衛戦の相手が38歳の無名イタリア人という、いかにも勝たせる相手選びだったのは、陣営の弱気を感じさせたもので、リスクを最小限にドーム興行にこぎつけようとしたからだ。
しかし、誤算だったのはWBAから2位選手と対戦義務を指示され、逃げれば王座剥奪という状況で渋々対戦。1ラウンドから鼻血を出していいところなく敗れてしまったことだった。陣営は相手のスタミナ切れを期待していたが、軽量級よりはるかに報酬相場が高いミドル級では、相手も一攫千金を狙って躍起だった。
「試合後、村田が進退について『自分だけで決められることではない』と言っていたのは、プロジェクト次第というのがあったからではないでしょうか。解散なら引退、継続なら復帰するということを村田の方から示したとも言えますね。でも、敗北ニュースが大きかった分、逆に再起ロードも商売になるので、もうひと稼ぎできます。
実はいまスーパーフライ級での2階級制覇プランとか、大物マニー・パッキャオ戦など複数のプランがあって、プロジェクトはまだメガファイト興行を諦めていないんです。すでに陣営が王座団体への裏交渉を含めた復活プランを進めていますよ」(前出関係者)
当然、日本のマスコミは正式発表があるまで足並み揃えてそんな裏事情は一切書かないが、狙いは破格な規模のビッグマッチ。滅多にないスター選手に周囲の皮算用はまだ終わらない。(片岡亮)

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