ユーミンにミスチル「テレビに出ない」超大物を最近良く見る深刻理由

確かに最近よく見るユーミン(公式Twitterより)

ユーミンにミスチル「テレビに出ない」超大物を最近良く見る深刻理由

つながりが大事

『ユーミン』こと松任谷由実(66)、『ミスチル』ことMr.Children。
それぞれ日本を代表するトップオブトップクラスの国民的女性アーティストと国民的バンドである。
「このクラスの超大物だと紅白も含め歌番組などには滅多に出ない。年1回あるかないかのペースでリリースさえしていればファンクラブや公式サイトでのお知らせだけで充分なセールスがある。いちいちテレビ番組に出て行って宣伝する必要も無かったのが今までの考え方」(音楽番組プロデューサー)

そんな超大物達が、ここのところさまざまな年末大型歌番組等で頻繁に目にするようになっているが、何か異変が起きているのだろうか。
「ユーミンはバラエティと歌番組のコラボで芸人と共演していた。ミスチルは『歌に勝敗をつけるのは違う』というポリシーで断り続けた紅白に12年ぶりに出場。それぞれ数年前では見られなかったこの動きに影響しているのは深刻な社会情勢に他ならない」(同前)

ここ数年、音楽業界はCD販売から配信リリースが主流となり、売り上げ自体は大幅ダウンしているが、それを補っていたのはライブの全国ツアー。
ユーミンやミスチルなら主要都市のドームや大型ホールで計何十万人も動員し、当然、チケットやグッズ代での収益も莫大だったが。
「このクラスの超大御所でも全世界を襲うコロナの猛威には勝てなかった。他のアーティストも一緒だが、当然、大規模公演は全て中止で、夏秋以降はリモート方式の無観客ライブを行うアーティストも多かったが、どうしても実際のツアーの収益よりは下がってしまう。その上、高年齢層ファンはネットそのものに不慣れな方も多いのが現実」(レーベル関係者)

だからといってテレビ露出を増やしたところで、作品の売り上げにはあまり影響はないのかもしれないが、それには違う目論見もあるとか。
「アーティスト本人や正式バンドメンバーなら何とでもやっていけるが、このクラスになるとコーラスやサポートメンバー、ヘアメイクにスタイリストと取り巻きが何十人もいる。そういった人たちの方がコロナの影響でまったく稼げていない。テレビの現場を増やすことでギャラも出るし何より『みんなで活動している』という一体感を味わうことができる。皆揃っての活動さえもままならない昨今、音楽業界は特にこういう “つながり” が大事なのでしょう」(同前)

来年の音楽業界は、果たしてどうなってしまうのだろうか……。(狩野 玖太)

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