話題沸騰『半沢直樹』超高視聴率のカラクリとは
鍵となったは『見逃し配信』
「大体、どんな作品だって、続編はオリジナルより評価が低くなるもの。しかし『半沢直樹』は7年の長期ブランクをものともせず、見事に期待のはるか上を行く面白さ。それは、今やネット全盛時代でなかなか良い数字が出ない視聴率にも跳ね返っている。 “完敗” という言葉しか出ない」
こう語るのは、ライバル局のドラマプロデューサー。
とにもかくにもコロナ禍で3ヶ月も放送スタートが遅れた連続ドラマ『半沢直樹』(TBS系)が話題沸騰中だ。
「もちろん脚本も演出も最高レベルで、それに負けないレギュラー出演陣の圧倒的演技力。主演の堺雅人はもちろんのこと “歌舞伎4人衆” が凄すぎる」(同前)
歌舞伎4人衆とは、前作から出演する香川照之に片岡愛之助、今作からの市川猿之助に尾上松也の面々。
「彼らの歌舞伎ばりのオーバーリアクションな演技が、更に話題を呼んで、確実に高視聴率の立役者となっている。特に猿之助さんは役柄的にも前半のMVP候補でしょう」(別のドラマプロデューサー)
たしかに視聴率も現代では考えられない、初回が22.0%で、2話が22.1%という驚愕の数字を叩き出した。
しかし、そこには作品の素晴らしさだけではないTBSの秘策があり、そしてそれにドラマファンから苦情も殺到しているといから不可解だ。
「今の時代は、各局とも公式の見逃し配信サイトで放送から1週間は無料で配信するのが当たり前。しかし、それが実際に見逃した層への宣伝にもなるが、それをあてにして最初からテレビを見ようとしない層も多いのは事実。なんと『半沢直樹』陣営は見逃し配信を最初からしないという体制をとった。ネット層からは『見逃し配信がないなんておかしい』とドラマ公式SNSが一時炎上状態になっていた」(同前)
その効果がてきめんだったのか、通常、どんな評判のドラマでも2話の視聴率は1~2割程度は下がるのが通例のなか、前出の通り微増するという快挙を達成。
「今回の秘策は、TBSの発案というより、主演の堺さんの事務所からの提案だったようです。今の時代、動画配信も含めた総合視聴率という指標もあるが、あくまで事務所サイドは、昔ながらの世帯視聴率にこだわった。老舗の大手事務所らしい戦法。局側も最初は渋ったようだが、結局は言いなりになって大正解という結果に」(俳優事務所関係者)
前作は平成最高記録の42.2%という大記録を達成した『半沢直樹』。
前作越えのクオリティと、見逃し配信無しという現代にあらがう秘策によって、それを超える令和の大記録を達成する可能性は……乞うご期待だ!/(瀬戸ジーニアス)
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