【瓜田純士】国際ロマンス詐欺の真相
「女たちよ、これが不良外人の正体だ」
うりた・じゅんし。1979年、新宿歌舞伎町に生まれる。少年期を不良として過ごし、10代を暴力団に捧げて、獄中に。懲役で物書きに目覚める。著書に『ドブネズミのバラード』等多数。『遺書〜関東連合崩壊の真実とある兄弟の絆〜』がベストセラーとなる。地下格闘技やTHE OUTSIDERにはアウトローのカリスマとして参戦していた
東京のナイジェリア人
国際ロマンス詐欺の実行犯が4人逮捕された。メンバーは全員ナイジェリア人だ。
この詐欺は、SNSを使い、実在する海外の医師や石油王、不動産会社社長の写真を勝手に使用して、日本人の婚活中の独身女性にメッセージを送って接近する手口だ。
勿論、無断使用に使われる写真はハンサムで、プロフィールのステータスも最上級。そんなハンサムな外国人の医者だの弁護士が、花束の画像と共に「アイラブユー」なんて送ってきて、しかもマメに愛を伝えてくるんだから、ハンサムやステータスに弱い日本人の女は信じ込んでしまう。
そいつらは、「君にプレゼントを贈りたい」「預かってほしいカバンがある」などと言い、札束の入ったバッグの画像やジュエリーなんかの画像を送り付ける。女が受け取る意欲を見せると、「税関で金が必要になった。君の国に送るのに数10万必要だ。払ってくれるよね?」と言ってくる。
自分へのプレゼントと言ったおとぎ話を信じ込んだり、札束の画像に下心が芽生えた女たちは、言われた金を振り込んでしまう、といった具合だ。騙された女性たちには可哀想だが、今回逮捕された男共は全員ハンサムからは程遠い、無職のナイジェリア人だった。
この事件には背景に組織的なグループが存在していて、世界中に被害者がいる、なんて言われているけど、今日は俺が見てきたナイジェリア人犯罪者のことについて書いてみよう。
断っておくけど、ナイジェリア人がみんな犯罪者だと言ってるんじゃない。歌舞伎町や六本木で暗躍していた「悪人」に限定する話だからね。
歌舞伎町じゃもう20年前から彼等を見かけた。
clubのビラ配りや、ヒップホップ調の洋服の露店なんかも沢山あった。カールカナイの偽物なんかが店の入り口にハンガーで掛かっていたよ。それでも真面目な彼等は良い方で、質の悪いのは大麻やチョコ・ハシシなんかを売っていた。
あの頃は渋谷のセンター街にはイラン人の密売人が沢山いて、新宿にもいたんだけど、ヤクザに押さえつけられて、一人もいなくなった。そこに今度はナイジェリア人の売人なんかが出てきたんだ。
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