バランスボールから毒ガス!? 妻と娘を殺した大学助教授の仰天手口

まさかの手口で家族を殺害したスン容疑者

まさかの手口で家族を殺害

バランスボールから毒ガス!? 妻と娘を殺した大学助教授危ない手口

不倫で妻との対立から

浮き輪やビーチボール、バランスボールなどを使っている時、「もしこの中に入っている空気が毒ガスだったら…」なんて妄想をしたことはないだろうか。このたび、中国・香港でそんな妄想が実際に事件となった。
英BBCなどの報道によると、香港大学助教授でマレーシア国籍のコー・キム・スン容疑者は、一酸化炭素をつめこんだバランスボールを利用し、自らの妻と16歳の娘を殺害したとされている。
2名の被害者は2015年、自家用車の中で死亡しているのを通行人に発見された。検死の結果、死因は一酸化炭素中毒と判明。妻の血液の一酸化炭素濃度は50%をマークしていたという(常人の致死量は40%)。その後、車の中からしぼんだバランスボールが発見され、スン容疑者の逮捕に至ったという。
検察の主張によれば、スン容疑者は自らが教鞭をとる香港大学の教え子と不倫関係にあり、妻に協議離婚を求めるも拒否されたため「殺してやりたい」などと周囲にこぼしていたという。しかし、娘までもが道連れになるのは容疑者にとっても想定外であったとし、殺意も否定している。実際に、目撃者が娘の死亡時の様子を語りはじめた時にスン容疑者は感情的になり、むせび泣き始めたという。
また、複数の大学関係者が「スン容疑者が2つのバランスボールに一酸化炭素を注入しているのを目撃した」と証言している。その際、麻酔科医としての資格も持つスン容疑者は「ウサギを安楽死させる動物実験だ」と話していたという。なお、スン容疑者はこの証言に対し「ウサギの動物実験ではなく、自宅のネズミ駆除に使うつもりだった」と反論している。スン容疑者は一貫して無罪を主張しており、審理は継続中である。
冒頭で「妄想が現実になったような事件」と述べたが、目に見えず、バランスボールのような日用品に忍ばせることができる凶器は他に類を見ないし、防ぐのも難しい。自分が狙われていると考えると、妄想では済まない恐ろしさがある。あなたが何気なく乗っているそのバランスボール、中身は本当にただの空気ですか――そんな締めの文章を考えながら類似事件について調べていると、ユーチューバーがビーチボールに水素を詰めて無邪気に爆発させていた。馬鹿と鋏は使いよう、とはこのことだろうか。

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