「ポップUP!」裏に浮上した「パワハラ自殺未遂」 テレビ業界では当たり前か検証

50代前半で、現在は制作会社取締役のバラエティ演出家に、テレビ業界の実情を聞いてみた。

「たしかに自分たちが入社したてのADだった頃は、パワハラなんて言葉はない時代だったが、会社の先輩からは、まさに奴隷のように扱われ、時には “殴る蹴る” なんて当たり前の世界だった。そのうち局の番組に派遣されると、局員のディレクターやプロデューサーの方が “ヤバい奴” が沢山いた印象」

しかし、現在のテレビ業界では、そんなことはほとんどないという。

「上から下の暴力なんかは、もう20年前くらいにはほとんどなくなったし、いまでいうパワハラ的な対応も、ここ5年くらいはどの局でもほとんど聞いたことがない。ただ一部では、問題を起こす人間がいるもので、そういう奴に限って、対外的にはエリートの局員スタッフだったりする。ポップUPで問題になったフジ局員のX君とは、数回仕事したこともあるが、典型的なボンボンで下の者を見下して追い詰めるタイプ。逆にいえば、今時珍しいくらい “昭和平成のテレビマン” という感じ」(同前)

どうやら、現在のテレビ業界は『パワハラは当たり前』というものではないようだが、一部には、局員X氏のような者も蔓延っているようだ。

しかし、仮にX氏のパワハラ事件がなくても、どのみち『ポップUP!』は、来春には打ち切られていたと思うが……。 (狩野 玖太)

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