関係記者リレー連載 今週の裏 週刊文春 Vol.4

今週の裏『週刊文春』 文春砲湿り気味の真相

プロフ)サトウ(50代)
写真週刊誌記者を経てフリーに。得意ジャンルは裏社会。六本木より歌舞伎町が好きという古参記者

銃弾出し尽くした?

文春の名物編集長が降板し、40代の若手編集者がトップに就任して2週間が経った。業界では、こんな声が囁かれている。
「編集長が変わると見出しがパッとしなくなるねぇ」
部数が下がり続けているというのだ。それもそのはず、新谷学編集長の〝卒業制作〟は小室哲哉のウソを暴くものだったが、それを持って銃弾を出し尽くしたっていう話だ。
「ベッキー騒動の頃は〝スクープ渋滞〟なんて言われていましたが、それは遠い昔のこと。当時は右トップ、左トップのネタが溜まりまくり、いつでも弾が出せる状態でした。
すぐに発射したくても『ちょっと2週間待って。誌面の余裕がないわ』なんて雰囲気だったんだから」(文春関係者)
さて、今週のラインナップを見てみよう。
右トップは、お決まりの小室圭のネタ。左トップは元衆院議員・中川俊直のストーカー事件について――って、ちょっと待って。
中川だって、相手の元衆院議員・前川恵だってすでに業界では「過去の人」。昔の文春は「旬の人」を狙っていたはずなのに。
実際、テレビ局はどこも後追い取材はしなかったそうだ。
文春が足踏みをしている間、サクッといい仕事をしたのが週刊新潮だった。
タモリと脚本家・中園ミホの老いらくの恋を独特の〝新潮文学〟で描くという力技を披露した。
実はこの記事を見て、文春記者たちは地団駄を踏んだらしい。
「実はこのネタ、新潮ではなく、最初は文春がやっていたんです。
タモリの元側近から情報を得て、1ヵ月くらい張り込んだんだけど、結局ツーショットはおろか、神出鬼没のタモリの姿すら撮れなかったんだ」(前出・文春関係者)
文春用語で「モグる」という言葉があるという。これは「(特ダネを書くために)水面下で秘匿取材を進めること」だそうだ。
「今週、誰かモグってるの?」
「今週は2つのチームがモグッてるみたい」
「何のネタ?」
「そんなの漏れてくるわけねーだろ」
元気な頃の文春編集部では、そんな声が漏れてきていたというが、最近ではサッパリ……。
もっと頑張れ、文春サン!

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