現役ヤクザ激白 2018年は カジノでボロ儲け

人材派遣にチップ製造

「締め付けきつくてシノギできない? そんなの表向きだけですよ」
そう語るのは関東の広域組織幹部(50代)。以前から進んでいた警察の浄化作戦、さらに山口組の分裂抗争で強化された「対ヤクザ包囲網」の影響により、裏の商売が難しくなったということはもはや周知の事実となっている。
若手の組員はこぞって表仕事をはじめ、詐欺やタタキといった逮捕リスクの高いシノギに使われるのは決まって半グレや不良外国人。そこにヤクザの姿はほとんど見えない。
だが、ヤクザのシノギが全てクリーンになるはずがない。
「でかいネタは色々ある。まず今は金(ゴールド)がいいですね。金塊をめぐるトラブルが最近ニュースにも出てますけど、密輸そのものも多いしタタキもしやすいので、みんな狙ってる案件じゃないでしょうか。他にも不動産、IT……こういったものも”仲介”するだけでカネになります。あとは、やっぱりカジノ関係ですね」
「カジノ法案」が可決され、まだ準備段階ではあるが、裏社会の動きが一気に加速しているという。
「気の早い人は”土地をおさえろ”と騒いでいます。バカラやルーレットの台やチップといった関連備品も、業者の間にはいっていけばかなり大きい商売になると思います。ただ、こういったことは警察からすでに睨まれている状況でもある。だいたい、反社(会勢力)を徹底的に排除するのは目に見えている。こうなると賢い選択は大きく分けていくつかありますが、まずは、すでに上がるのを見越してカジノ関連株を買い占める。どうせ締め出されるなら稼げるときに稼ぎまくろう、ということですね。もうひとつが、土木作業員などの斡旋に照準を絞ること」
カジノ施設の建設には開業前だけでも1兆円超、開業後も毎年7千億円超の経済効果があると試算されている。この超巨大利権を巡っては「確実に相当数の死者が出る」(同幹部)ほどの争奪戦が繰り広げられることになりそうだが、確実に不足すると見られている建設作業員の確保に関しては、水面下の攻防がはじまっている。
「自分の組では以前はフクシマ周辺に除染作業員を送り込んできましたけど、カジノ建設がどこに決まろうとすぐさま対応できるように関連会社と密に連絡をとっている。政治家、役人、大手ゼネコン幹部の接待……もちろんこのご時世なので接待役はカタギの人間ですけど、ちゃっと相手の弱味も掴むように教育してます」
開業後を睨んだ動きもある。
「”ジャンケット”ですね。カジノの斡旋人です。一度に何千万、何億という大金を張るハイローラーといわれる大口客の橋渡しをして、客とカジノ双方から手数料をとる。客が大負けした時はタネ銭を貸す。もちろん高金利で限界まで貸し付け、最後は資産はすべてはぎ取ります。これまで海外のカジノに日本の金持ちを斡旋してきたノウハウがある。今、中国マフィアとも連携し、ハイローラーをリストアップしているところです。来年はおいしいですよ」
ギャンブル依存症の問題がクローズアップされているが、裏では巨大な闇が口をあけはじめているようだ。(伴音康記)

Leave a Reply

Your email address will not be published.