【業界タレコミ】
なぜか共感の声広がる 杉村太蔵「サンジャポ発言」は台本通りだった
「正論」は計算通りだったのか
元国会議員のタレント、杉村太蔵の「サンデー・ジャポン」(TBS系)での発言に賛同が増えている。
3月10日、逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が保釈された際、出演者の意見に、実業家の堀江貴文が「捕まったことがないやつが適当に言っている」と言うと、杉村は「捕まったことがないのに話すなと言われたら誰も話せなくなる」と反論。その前週、作曲家・平尾昌晃さんの遺産相続問題で、当事者の三男、勇気が出演し、「僕は父の曲を守りたい」と言うと、杉村は「要はお金でしょ?」と直球の突っ込みをしていた。杉村は昨年、モデルのローラの政治的発言が問題になった際、共演者がローラに苦言を並べた際も、「若いくせにとか、タレントのくせにとか言う人いるけど、まったく気にする必要ない。言いたいことを言えるのが民主主義」と反論、こうした杉村の主張はネット上で度々、支持を得ているのだ。
その最たるものが2月25日放送で、文部科学省が小中学校に児童のスマートフォンを持ち込むことを原則禁止する方向で検討していることに、タレントの小倉優子らが異を唱えると、杉村は強く反論。
「スマホの持ち込みは大反対。キッズケータイがあって、連絡先が限られ、カメラも付いてない、ネットも繋がっていない、これはウチも持たせている。でも、スマホは歩きながらの事故が増えるのは心配。もし、解禁になったら学校に持ち込める物品の中でケタ違いの高額になるし、イジメの温床になる。持たせてあげたくて持たせてあげられない家庭もあるんだから、公立に関しては禁止すべき」
一理あるものだが、番組内ではこれに共演者のアイドル、戦慄かなのが「話が長い」と小馬鹿にし、一同大笑い。司会の太田光も「なんでそんなに怒ってるの」と茶化した。この様子に対しネット上では、「良い意見を言っているのに、共演者の態度がひどすぎる」との批判が巻き起こっていたのだが、実はサンジャポ、「そのやり取りのすべてが台本通り」と制作スタッフが明かしている。
「ほかの情報番組と違い、サンジャポは台本で各出演者のセリフを細かく決めたバラエティ番組の作りなんですよ。出演者のコメントは爆笑問題のギャグも含めて放送作家が用意していて、本人がアドリブでアレンジしない限り、出演者はそれを読むだけ。だから、事前にそのまんま進行をリハーサルをしているほど。激しい討論シーンも全部演出なんです。まるで自分が考えた意見のように言うのが上手いのが杉村さん、西川史子さんですよ」
このスタッフによると、出演者には事前に台本をチェックさせて問題がないかを確認しているというから、出演者は「私はその意見でOK」ということなのだろうが、杉村の気の効いた突っ込みや主張の大半をスタッフ側で用意したというなら、まさに視聴者は踊らされただけなのか。ただ、それならば、真摯に話し合うべき社会問題についての部分を「茶化して終わらせる」という進行を作った番組サイドは、杉村の発言を笑った共演者より悪質だと思えてしまうのだが…。(藤堂香貴)
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