日テレVS大手事務所　この秋壮絶バトルはじまる

１０月スタートの新番組「バゲット」。タレント外しで話題（番組公式サイトより）

日テレVS大手事務所
この秋壮絶バトルはじまる

ギャラ絞って勝負…どうなるか

「情報を伝えるのはアナウンサーが一番うまいので、出演者は全員アナウンサーでいいんじゃないかと」
日本テレビの10月からの新番組『バゲット』の制作発表記者会見で、こう語ったのは、総合演出の石村修司氏だ。この新番組は平日午前帯の『ラジかるッ』そして『PON！』と12年以上続いていた情報バラエティ枠を完全リニューアルしたもの。
「ゲスト出演するタレント以外は局アナのみという番組。（冒頭の発言など）随分なことを言うなと思いました。芸能事務所を敵に回している、なんて声も挙がっていました」(会見に出席したスポーツ紙記者)
入社前からアナウンススクールなどに通い、入社後もさまざまな研修を行い“情報を伝えるプロ”である局アナだが、放送後の各所の反応はどうなのだろう。
「視聴者がタレントの司会者に慣れているというのも原因でしょうけど、ニュース番組ならいざしらず、情報番組の場合、やはりアナウンサーだけでは物足りなさが残りますね。実は現場サイドも放送後にそういう意見が出るのは織り込み済みだったようで、レギュラー出演のタレントを排除したのは、経費削減だけが目的だった」（日本テレビ系制作会社スタッフ）
前番組『PON！』のここ数年の視聴率は常に民放4位に甘んじており、年間三冠王常連の日テレ最大のウイークポイントと言われていた。高いギャラを払ってタレントを使って数字が取れないなら、せめて低予算で番組を作ろうという苦肉の策だったようだ。
「もともと関東ローカルの情報番組なので、タレントのギャラはゴールデン枠の全国ネットバラエティの半分以下。それでもレギュラーで出演できるのはタレントとしては大きかった」（番組関係者）
そして、こんな証言もある。
「前身番組のラジかる〜PON時代から“ナベプロ番組”と揶揄されていました。中山秀征からビビる大木とメインMCはナベプロで、その他のレギュラーの若手芸人やタレントもナベプロばかり。あとは松竹芸能もそうです。もう一人のメインMCのますだおかだの岡田をはじめ、ナベプロに匹敵するようなバーター出演まみれでした。視聴率もとれないのにギャラの文句ばかりの大手事務所を切るための完全刷新なのかもしれません」（芸能関係者）
局のプロデューサーを接待づけにして関係を作っていくのが芸能事務所の仕事かもしれないが、そもそもタレントのレギュラー枠がないとなると、もう手も足も出ない。だが、新番組はあまりに華がなく、視聴率の民放4位死守も危うい状態という。
「すでにリニューアル案を出し合う会議が始まっており、ジャニーズオタクで人気のメインMC青木源太アナの特性を活かし、PONと同様、『ジャニーズ出演コーナーだけは復活させようか』なんて声も挙がっているそうです」（情報番組作家）
結局、テレビはタレント頼みか。（瀬戸ジーニアス）